「プロレス価値観」が合うと燃える。
共通の趣味があるからといって話に華が咲くとも限らない。趣味に対する向き合い方や楽しみ方は千差万別で、そのベクトルの違いが面白かったりする。
例えば鉄道好きの方々の中には鉄道の写真を撮ることが好きな「撮り鉄」や乗ることが好きな「乗り鉄」という細分化された好みがあることは有名になってきた。
僕は幼少期からプロレスが大好きだが、僕たちプロレス好きの中にも同じことが言える。
プロレスの歴史はとにかく長いし途切れることなく続いている。力道山からアントニオ猪木・ジャイアント馬場の時代へ広がり、アスリートプロレスと呼ばれる高度な試合展開が当たり前になった現代にかけて多くの方の心に記録されているし、団体ごとのスタイルや考え方など個性豊かなカラーや視点を楽しむことができる。
-
インディー団体も観る人・観ない人
-
女子プロレスも観る人・観ない人
-
デスマッチも観る人・観ない人
-
格闘技色の強いプロレスも観る人・観ない人
-
海外の団体も観る人・観ない人
あたりがよくある好みの分かれ目だったりする(気がする)。
どんなジャンルでもあるあるな気もするけど、その楽しみ方の幅広さゆえ、「え!?プロレス好きなんですか!?」からの(あ・・そっちタイプか!)という話の流れになることがある。
仲間を見つけた高揚から視点の違いで冷静になる流れだ。
近年はプロレス自体の露出も多く、ファンも増えてきているのでプロレス好きな方とお会いする機会もかなり増えてきた。だからこそ相手がプロレス好きであることがわかってからが勝負だ。
さながらシングルマッチ序盤の関節の取り合いように相手の年代や性格から好みを探っていく。間違って焦って「寝室にマスク※が並んでるんです!」などと言おうものならドン引きされてしまうかガチ勢マウントと思われてしまうので、いったん喜びを隠して冷静になる。
※ レスラーの覆面
相手と好みが合うとわかったら一気にラッシュをかけてプロレストークに華を咲かせる。つい先日Wワークで関わっている会社のパートの女性がかなり熱いプロレスファンだとわかり嬉しくなった。ジャイアント馬場時代からプロレスにハマり、暗黒期の新日本プロレスから登竜門初期のマグナムTOKYOまで幅広く追いかけ、自身のアパレルブランドでもマスクモチーフのTシャツを販売していたという本気具合だ。
プロレスの歴史が長いおかげで、世代を問わずサプライズ的な出会いに恵まれる。そういった点も含めとても面白い趣味だと思うし、ファンは誰しも感動を味わっているから話に熱も入りやすい。
最後に僕のプロレス観を列記して締める。
-
一番好きなのは90年代の新日jr.と2006〜2008年あたりのNOAHジュニア黄金期。次いで今の新日本。
-
幅広く楽しむタイプなので特別一レスラーを応援することはないが、NOAH全盛期を盛り上げWWEに挑戦し、怪我に苦しみながらなおも輝くKENTA選手と160cmの身長で新日ドーム大会のセミに出場した石森選手には感情移入してしまう。
-
20年近くプロレスを見てきて、つい最近初めて女子プロレスを見た。試合レベルの高さにかなり驚いた。
-
現代の日本のハイスピードな試合展開の基礎ができたのは登竜門〜初期のドラゴンゲートの影響が強いと思っている。
-
頭から落とす技を多用する試合展開やハードコアは苦手。
-
独自の輝きを放っていたルチャリブレが昨今演出面と試合内容の両面で世界で通用しないのが少し寂しい。
-
一方でアメリカインディーの選手が日本の試合スタイルにマッチするようになったここ数年でユニークな選手が国内で見られる展開は嬉しい。
今も昔もプロレスは熱くてユニークだ。