くせっけデザインのブログ

くせっけの人に幸あれ。

以前の自分の発言と変わったっていい。

そんな社会になるといい。

タイトルのとおり、他者の意見や考えが変わることに対して肯定したいし寛容な社会であってほしい。

「前に言っていたことと違うじゃん!」と言わないようにしたい。

これは以前、podcastで若新雄純氏がアイデア創出ワークショップなど対話の場をコーディネートする際に心がけていることについて話していた考え方で、感銘を受け自分なりにアレンジして実践している。

キーワードは「心理的安全性」

その場にいるひとりひとりが尊重され、自分の考えをありのままに表現できる状態心理的安全性が確保されている状態と言える。

逆に心理的安全性が確保されていない状態というのは例えばパワハラ同調圧力によりピリピリと張り詰めている状態を指す。

パワハラはかなり極端な例だが、空気を読むことに長けている日本人は悪気がなくても同調圧力や本心の読み合いが生まれる場面が多い。初対面同士の集まりなどでは顕著で、そういった状態では自己表現しにくく、多様性に富んだユニークなアイデアは生まれにくい。

近年、ワークショップや研修、風通しのよい職場づくりにおいては良い成果を出すためにこの心理的安全性を高める技術が注目されている。
例えば「他者の意見に前向きな反応をする(否定しない)」「他者のアイデアに付け足しOK」「まずアイデアは質より量」などグランドルールをあらかじめメンバーに提示するのが一般的だ。

僕も前職でタウンミーティングや新人研修の企画を通じて、緊張した参加者をいかに早く居心地の良さを感じてもらい本音で語り合ってもらうための工夫をしてきた。

意見が変わってもいい理由。

そういったシチュエーションにおいて前述の「意見が変わってもいい」というルールはとても相性がよい。確かに、人の価値観はさまざまな経験により日々更新されるし、常に一貫性を持った軸を持った人なんてなかなか存在しない。

新しい価値観に触れて考え方を更新したなら、以前の発言を撤回してもOKという認識が広まれば、より寛容で心理的安全性の確保された場になる。

もちろん人に迷惑をかける内容であってはいけないが、対話において「前に言ったことと違うじゃないか!」という指摘や、「前に〇〇と言っちゃったしなぁ・・・」という遠慮は無用だと思うし、そういった場が増えてほしいと願っている。

ともに仕事をするチームだけではなくコミュニティや家庭でも応用できるので、ありのままで活発なコミュニケーションを促進する上で常に心がけたい考え方だ。