会社員ではないのだから、言いたいことはハッキリ言おう。
おせっかいというやつはまことに難しい。
相手のためだと思って発しても、受け止める側の思考によっては価値になったりならなかったりする。
「その視点はなかった!」とプラスに受け止めてくれる人もいれば、「なんだこいつ・・・」と引く人もいる。同じ言葉を同じトーンで発したとしてもだ。
だから僕たちはシチュエーションや相手によってついつい、「ここで言うのはやめておこうかな・・・」とブレーキをかけてしまうことがある。更には「どうせ言っても無駄だし」という諦めにまで到達してしまう状況もあるだろう。
僕の場合、ブレーキをかけたときには大体後悔が残る。失敗したことよりチャレンジしなかったことの方が悔いが残るとよく言われるが、それにも似たモヤモヤが付着する。状況によってはストレスにも化けるから注意が必要だ。
よく考えると、どこまで踏み込んでいけるかは(相手の人となりである程度の推測ができるとしても)発してみないことにはわからない。正社員時代は翌日以降も続く他者との関係性を円滑に保つために意見を引っ込める人が多かったような気がする。そのような気配りで社会は回っている面は強いとも思う。
今は、そういったシチュエーションになると自分の「よさ」とは何かと考えてしまう。あくまでプロジェクトベースで関わるフリーランス。一歩引いた業務委託という立ち位置だから、一か八かを選択できる。逆に言えば振り切ることが求められる立ち位置だとも思っているから、行き過ぎたおせっかいや煙たい発言だと捉えられても言う。その方が結果的に自分にとっても他者にとってもよいことなのではないかと思えるようになった。
もちろん反応は怖いが、処世術で生きられるタイプではない自分は「忖度が生まれがちな環境でもハッキリ言う役割」「感受性による初心者目線」という価値を提供できていると信じてやるしかない。
「その視点はなかった!」
「なんだこいつ・・・」
前者の反応をしてくれる方と本音で議論して、良い仕事ができたら幸せだ。
ブレーキという言葉を使ったからあえて車に例えるなら、車はゴリゴリにカスタムすると買取額は下がる。誰かに強く気に入られるようになるが、最大公約数的な万人ウケからは遠ざかるからだ。
僕は、それでいいと思う。