くせっけデザインのブログ

くせっけの人に幸あれ。

東京都主催の起業家育成プログラムに参加してよかった話。番外編

前回の記事に続き番外編。


1か月半のプログラム最終日、参加メンバーで打ち上げが行われた。最終課題であるプレゼンテーションは各々苦労して組み立てたこともあり、それが終わった開放感で打ち上げは大いに盛り上がった。
会が終わり、名残惜しげにお店の前で雑談が数分行われ、一人、また一人と笑顔で帰路に着いていく。さて僕も、と思ったタイミングで一人の参加者の方に声をかけられた。プログラム期間中も打ち上げでもあまりお話しできなかった方だった。

急に話の時系列が変わるが、僕はこのプログラム参加期間中に一度、気持ちが落ち込んだ期間があった。仕事を辞め環境が変わった中でも余計な考えごとをしないよう前に進むために予定を詰め込んでいたのだが、2日間だけ予定がぽっかり空いてしまった時があった。この間に変にネガティブな考えごとをしたことが尾を引き、数日気分が落ち込んでいた。こんな状態で行きたくないなぁと思っていたのだがそれでもプログラムに参加し、周囲のエネルギーを受けてグッとモチベーションが引き上がったのを覚えている。これが前回の記事でも書いた良い意味での外圧だ。

毎週プログラム参加後には感想をSlack上に書き込むのがルールとなっていたのだが、僕はそういった状態だったこともあり、初めて弱音を含む感想を書いてしまった。これまで他の参加者から見て僕は相当エネルギー量の高い明るい人間だと思ってもらえていただろうから少し困惑させたかもしれないと書き込んだ後に思った。

時系列は戻り、最終日。打ち上げ後のご機嫌な僕はそのような書き込みをしていたこともすっかり忘れていたのだが、一人の参加者の方は覚えていてくれて、尚且つ一言伝えたいと声をかけてくれたのだ。

「以前の書き込みが気になっていた。」
「組織を飛び出した君の選択は正しい。」
「君の歳なら5年、10年は失敗できる。君が羨ましい。」
「だから孤独感を感じる必要はない。」

このようなメッセージをくれた。書き込みを覚えていてくれたことや、わざわざ最後に伝えに来てくれたことなど、様々な感謝の感情が相まって涙が出そうになった。


他の参加者は全員帰った後も、10分ほどお話しした。
その方は中国で仕事を辞め夫婦で困ってたところ、現地のさまざまな個人商店の方々に助けられた経験を話してくれた。中国の商売人の底力を知った彼は、日本と中国の個人商店を結ぶビジネスを検討している。そういったスケールの大きい経験をしている方に背中を押されたことが僕にとって大きな財産になった。

壁にぶつかることがあったらそのメッセージを思い出し前を向きたいし、僕より若い方が悩んでいたら支えて恩送りしたい。そんな気持ちになった。