くせっけデザインのブログ

くせっけの人に幸あれ。

東京都主催の起業家育成プログラムに参加してよかった話。その2

前回の続き。

参加者同士コミュニケーションを取るだけでも一体感や学びを得られるのだが、プログラムの内容も非常に参考になった。今回のプログラムは起業を目指す第一歩目の人向けというコンセプトだったこともあり、実務的な事業計画の立て方といった座学ではなく、とにかくまず行動を起こすにあたっての心の障壁を取り除く実践が中心だった

出された宿題は自身のスキルで一週間で一万円稼いでくること。ちなみにその宿題は毎週、つまりプログラムが終了するまで出し続けられた。この宿題がはじめに言い渡された時、会場の空気は重くなった。中にはフリーランスとしてすでに稼いでいる方もいたのだが、ほとんどの参加者が会社からのみ給料をもらっている(もしくはもらっていた)身なので、僕も含めて実感が湧かなかったからだ。とっかかりとしてクラウドソーシングサイトの利用がおすすめされたが、手段は問わないという条件で、大事なのはひとまず数多くの仕事にエントリーすることだとアドバイスされた。

この間の体験は別の記事に書きたいと思うが、実際に自分のスキルがお金になる体験はなかなかにワクワクするものだった。当初心配していたものの、ほぼ全ての参加者が条件をクリアした。僕は自信があったデザインとパワーポイント資料の制作で計45,000円を手に入れた。正直割りに合わない作業ばかりだったが、ファーストステップとしては良い経験になった。

これを通じて、出来なさそうと思っているだけでお尻を叩かれれてやってみたらできるなんてことはたくさんあるなと思った。

また、情報共有のためのSlackも効果抜群だった。宿題の進捗を報告し合うトークルームで行われたコミュニケーションにより、お互い良い意味で刺激し合い、かつ学び合うことができた。発破をかける講師とサポートに回るコミュニティマネージャーの連携も素晴らしかった。

プログラムを終えてこの記事を書いている現在、仲間たちと互いに刺激し合うことの大切さを痛感している。お勤めの方ならともかく、一人で仕事するとなると発破をかけてくれる人やコミュニティのような良い意味での外圧が大切になると感じた。また、人脈という意味でも、得意分野が違う人と話すと協力すれば何でもできそうな気がしてくる。

最終日には参加者全員が180秒間のプレゼンを行った。参加者の数だけ夢があり、普段表明されることはない熱い想いが発散され絆は更に強まった。今後、各々がどのような道に進むかはわからないが、この経験や繋がりはプラスになると確信している。

ここまで良いことばかり書いた(そういった記憶が強く残っているからだ)が、プログラム実施期間の1ヶ月半のメモを振り返ると相当苦悩していたことがわかる。それでも、一人で悶々とすることはなく切磋琢磨し合えたからよかった。やっている時は大変だけど、都度都度振り返ったら良い思い出や前に進んだ実感がある。今後はそんな時間の使い方を繰り返していきたいと思った。

プログラム全体を通して、自分を更に肯定できるようになった。名だたる大企業の方が大勢いる場所だろうと僕は僕で輝けるという自信になったし、他者に気に入ってもらえる能力は比較的高いと思えるようになった。

これから進む道も一筋縄ではいかないと思うが、この期間に得たことを胸に精進していきたい。

 

番外編に続きます。