くせっけデザインのブログ

くせっけの人に幸あれ。

映画「ONE PIECE FILM RED」を観て、刺激に弱い年齢になったと感じた話。

Wikipediaの記事を見るとONE PIECE1997年から連載がスタートしている。僕はその数年前に生まれたので、ピッタリ世代とまでは言えないが少年時代にONE PIECEは常に身近にあった。兄の友人がコミックを集めており、家にお邪魔してよく読ませてもらっていた。最後に読んだのはクロコダイル編だったと記憶している。

 

昨日、Amazonプライムの「ONE PIECE FILM RED」を観た。見終わって感じたのは、刺激に弱い年齢になったなぁということ。

 

物語のキーパーソンであるウタは序盤こそ民衆のヒーローや救世主として扱われ、自身の目指す平和な世界の実現に向けて邁進していたものの、中盤以降は民衆からバッシングを受ける立場となり自己が崩壊する。約2時間の上映時間の中で、一人の人物が屈託のない笑顔を見せ、壊れ、最後には涙を流す。まるでジェットコースターのような展開だった。

 

これはこの映画に限ったことではなく、先日映画館で観た「グリッドマン ユニバース」も同様だったが、刺激を詰め込み過ぎではないかなぁと思う。2時間の間、刺激・刺激・刺激。麻薬のように一時的に脳みそに大きな栄養を与えるが、その後に残るのは「インパクトを感じた」という事実だけ。もちろん映画館で味わう映像・音声体験はそれだけで非日常のエンタメであるのは理解できるが、刺激に疲れてしまう年齢になったのかなぁと感じてしまった。最後に一番心が動くように、その前の「間」「脱力」「余白」を大切にしたい気持ちが年々強まっている。

 

ジェットコースターのような展開より、山登りのような展開が今は好きだ。無音を味方に付けたような「THE FIRST SLAM DUNK」は至高の作品だった。

 

ただ、僕がもっと若い世代の人間だったらこの刺激に付いていけていたのだと思う。映画のクオリティ云々ではなく、ターゲットの問題なのかもしれない。ぜひ若い世代の方々とも感想を語り合ってみたい。きっと興味深い視点の違いが見える気がする。