くせっけデザインのブログ

くせっけの人に幸あれ。

地元の印刷工場に相談したら名刺のアイデアが膨らんだ。

最近名刺に関する記事ばかり書いている。
自身の原体験から、名刺というツールがその人の分身となって出会いを演出することに大きな魅力を感じてやまないからだ。

今後は名刺というツールに関わらず手掛けたくなっていくと思う。市役所でしか働いた経験のない僕が、自身の行動指針「人間らしさをデザインする。」を通じて行いたいことはその人や組織の魅力を最大限に可視化するいわゆる「ブランディング」という行為なのだろうなと最近強く感じている。

これまで名刺を作る際は手軽なネットプリントを使っていた。ただ、名刺のデザインに対する思い入れが強まるたびに紙選び自体にもこだわりたいと考えるようになってきた。そんなある日、たまたま地元の印刷工場の方にお会いし、名刺を作るにあたって上記のような悩みを抱えていると相談したところ、その工場の方は大手と差別化を図るため、小ロットかつ特殊技術で対応するスタイルで商売をされているとのことで、目的にピッタリの方だった。

さっそくアポを取り、数日後に工場にお邪魔した。特殊技術というのは、本来長方形が当たり前の名刺の紙を複雑な形にカットできるレーザーカットの技術や、透明の立体的なインクを用いてロゴなどをさりげなく印字する技術など、全くイメージしていなかったものが次々紹介され驚いた。特に紙の種類は頭がパンクしそうなくらい量があり、チラシに近いペラペラな紙から厚紙のような強靭な紙、初めから色が付いた紙や凹凸が味わい深い紙など様々。また、茶封筒のようなクラフト紙だったり、白インクが発達したことで近年人気が出ている真っ黒の紙の名刺などユニークなものもたくさんあった。

多岐にわたる紙の種類やレーザーカットの技術を紹介されワクワクしたのは、これまで名刺の長方形の中の印字部分をどのようにデザインするかという点だけにこだわっていたのが、紙の質感や形状などの要素が加わったことで表現の幅が立体化したことだ。こうした要素を総動員して依頼者の魅力を詰め込むことができるようになった。これにはクリエイターとしてテンションが上がってしまった。

さっそく自身の名刺を新たにデザインし、2種類発注させてもらった。完成が楽しみでしょうがない。